『モンスターズ・ユニバーシティ』試写後トークイベントやってきました。
昨日、『モンスターズ・ユニバーシティ』の特別試写会でトークショーで喋ってきました。
お相手は、ディズニーのマーケティングディレクターの百合草さん。これまで実写アニメ両方、90年代中盤以降の作品の多くを宣伝してきた名物宣伝マンの百合草さんに、たっぷりピクサーへの想いを語っていただきました。
過去の作品の宣伝手法から、スティーブ・ジョブズのブランド思想の裏話まで、幅広く話してくれましたが、その中でも特に、ピクサー作品はファンタジーではなくリアルであり、物語の感じ方がそれぞれに違うために、多くの人々を魅了する、という見解には大きく頷きました。
ピクサーは何よりも物語に力を入れる会社で、ストーリー制作に2、3年かけることも当然としています。その屋台骨的な思想があればこそ、ピクサーがピクサーたるゆえんで、世界有数の圧倒的なCG技術から、テクノロジーオリエンテッドの印象もあるかもしれないけど、実態は、世界有数のストーリー制作会社なのです。
ストーリーを創り出す際に、おそらくとても重要になるのが、それが誰の物語になるのかという点だと思います。ピクサーのストーリーが素晴らしいのは、それが誰しも自分の物語に置き換えられる設計です。画一的な見方ではない、誰の物語にもなりうるキャラクターとストーリー。観客は自分の過去の体験を載せて映画を観ることができます。
自分の物語にできるかどうか。これは映画が時代を超えて語られるにおいて、大きな要素のひとつで、そこが決してブレないピクサー作品は、95年の『トイ・ストーリー』からずっと今まで、人々の心をつかめているのではないでしょうか。
というような話を、たっぷりお話ししました。ハッキリ言って全く時間が足りないくらいだったので、そのうち落ち着いたら百合草さんやピクサー好きの映画連中で飲みに行かねば(笑)
『モンスターズ・ユニバーシティ』(7/6全国公開)
『パスト ライブス/再会』
お問い合わせ/映画の天才委員会(中井圭・石田文子・田尻博美)