第67回
天才試写会

2020.1.26 16時25分
『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
監督:グレタ・ガーウィグ
出演:シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ピュー、エリザ・スカンレンほか
試写会開催日:2020年1月31日
作品公開日:2020年3月27日(金)全国ロードショー
STORY
1860年代。四姉妹の次女ジョーは作家になる夢を追い求めているが、時代は女性に厳しく思うようにはいかない。そんな彼女に想いを寄せる幼なじみのローリーにも応えることなく、彼女は自らの夢を貫こうとするが・・・
『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
第67回
天才試写会
天才のひとこと
“『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』” への5件のコメント
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更新情報
次回試写会のお知らせ

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
2023.1.24 11時04分

試写会開催日:2022年1月30日(月)18時15分開場/18時半開映
作品公開日:2023年3月3日(金)
(C)2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.
お問い合わせ/映画の天才委員会(中井圭・石田文子・田尻博美)
あぁ〜生まれる時代を間違えなくて良かった。
女である自分が自由に人生を選択できるのは、
誰かの痛みや勇気からの恩恵なんだ、ということを忘れないように、
そう、思わせてくれる映画でした。
女性に厳しい時代に、凛と生きて行く女性たち。
それに比べると随分と生きやすい時代と世界に存在しているな、と実感しつつ、
夢や希望はいつまでも忘れずに生きたいな、と改めて思いました。
誰一人悪い人が出てこないのが心地よく、素敵な衣装にも魅せられました。
若草物語、今更ながら読んでみようかな…
「若草物語」にまさかここまで心を動かされるとは!
過去と未来を行き来しながら進むストーリー構成、現代を生きる自分達の心にもしっかりと刺さる台詞、最高峰のキャスティング、控えめに美しい衣装、精巧な美術、こだわり抜かれた撮影・・・その全ての要素が、若草物語を(現代的に更新させて)蘇らされている。
時代劇というと、静かで単調なイメージだけど、本作はその真逆。勢いよくオーバーラップしていく台詞回し、屋内でも屋外でもダイナミックに動くキャラクターたち、そのキャラクターたちと共に生き生きと動き回るカメラ、緩急のついたリズム良いカット割・・・スクリーンから作り手たちのエネルギーが満ち溢れてくる。そして、思わず飲んだ息が溢れてしまう様な美しい画作り・・・。脚本/監督のグレタ・ガーウィグの完璧な仕事に感服!
私は離婚で家族をなくしてから家族の絆をテーマにした映画は苦手だった。
この映画のテーマは監督が女性の生き方だと言っているが彼女達家族の話でもある。
楽しめないかもと心配したが、面白い時間軸の映画表現もあってスッと話に引き込まれた。
これを自分の作品にする為に脚本も書いた監督や出演者が原作を深く読み込んだことが
なにげないワンシーンまで深みをだして、色々感じることがたくさんあった。
家族や異性とかを超えた人と人の繋がりの物語だとも思う。
だから女性だけでなく男性にもお勧めの映画です。
でもなんで『Little Women』を日本で出版する時に『若草物語』にしたのかな~
文芸大作として文句のつけようのない仕上がり。ここまで完璧だとかえって感想が書きにくいもんです。原作は遥か昔子供のころに読んだのであまり覚えていないのですが、女性の人権や経済としての自立など、現代におけるイシューが巧みに脚本に取り込まれていてまさに2019ー2020に公開された「若草物語」だと
思いました。古典を現代に映画化する意味がここにあります。
そしてなにより女性の物語を同性が監督するという、当然といえば当然のことが今まで行われてこなかったけれどもこの映画ではグレタ・ガーウィグが実現している、このことが素晴らしい。
そういう意味で向田邦子の本は、和田勉や久世光彦など寧ろ男性性が強い演出家がこれまで映像化しているのだが、これを女性が撮ったらどうなるのか、そもそも男性と同様の権利が主張されている現代に通用するのか、そこに興味があります。最後は脱線してしまいました。すいません。