第32回 天才試写会
シェア
zg
2013.11.20 17時33分

『ゼロ・グラビティ』

監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
試写会開催日:2013年11月21日 18時半開場、19時開映
作品公開日:2013年12月13日全国ロードショー
(c)2013 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC.

STORY

地表から60万メートル上空。すべてが完璧な世界。そこで、誰もが予測しなかった突発事故が発生。スペース・シャトルの船外ミッションを遂行していたメディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)と、ベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)は、宇宙空間に放り出されてしまう。シャトルは大破し、他の乗組員は全員死亡。ヒューストンとの交信も断たれ、残った酸素はあとわずか。漆黒の闇で二人をつなぐのは、たった1本のロープだけ。果たして、次々と襲いかかる危機を突破し、地球に無事生還することができるのか…!?

『ゼロ・グラビティ』は、たった91分で描かれた、奇跡の映画だ。

 

地球の大気圏外に浮かぶスペースシャトルで船外作業をしている宇宙飛行士たちが、事故に巻き込まれて宇宙を漂流してしまう。残り少ない酸素、慣性でコントロールもできず、頼れるものが何もない絶望的な状況で、何とかして生きて地球に戻るためにもがく様を描いている。物語の筋は非常にシンプルで、捻りようのないものなのに、観ていくうちにどんどん強く心を揺さぶられる。それは、生きるという根源的な欲求を見事に描写する力がこの映画に備わっているからである。

 

アルフォンソ・キュアロン監督とエマニュエル・ルベツキ撮影監督のコンビの仕事では、特に『トゥモロー・ワールド』の長回しが知られる。同作で、どう考えてもあり得ない長回しを披露し、作品の持つ緊張感と臨場感を演出した。本作『ゼロ・グラビティ』でも同様に、長回しが多用されている。冒頭などは10分以上、ともすれば20分近い長回しだ。しかも、この長回しには意味がある。カットを割るということは、観客に想像の息継ぎを与える。宇宙空間に確実に存在し漂う身の孤独を表現するに、長回しほど適切な描写はないだろう。きちんと考えられた演出である。

 

本作では、地球に帰る方法がほとんどない絶望的な状況下において、他にもいくつかの神がかった瞬間が訪れる。たとえば、序盤、最低限必要な酸素が尽きかけた状況からなんとか脱する瞬間、サンドラ・ブロックは宇宙服を脱ぎ捨てる。ここに映画の神が降臨している。そこまでに積み上げられた絶望的な死をかわす瞬間に、あらゆる状況、そこに至る心理を超えてとった行動を、映画は神々しいまで描写で紡いでいる。宗教的なアングルの無い自分ですら、神を見た思いだ。それはまさに生命のメタファー。

 

それに加えて、宇宙空間を漂う絶望のリアリティを追求しながらも、映画のファンタジーを散りばめているのも本作の魅力だろう。絶望の縁に佇むサンドラ・ブロック演じるライアンの身に起きる奇跡のような出来事を、映画でしかなし得ない主観的描写として、ユーモアと共に用い、作品に奥行きを出している。軽妙だが頼りがいのあるマットを演じたジョージ・クルーニーが効いている。

 

これらの極めて高度な描写は、全て、主題を伝える上での手段である。本作の主題は生命、そして再生。生きる目的を失った人間が絶望的な宇宙空間を漂う旅の果てに、生きる活力を見いだしていく。アルフォンソ・キュアロン監督の作品は、旅をモチーフにしているものがいくつもある。旅の過程で人は変化、成長していく。いわば、本作は宇宙を漂うロードムービーなのだ。わずか91分の、生命をめぐる壮大な旅。

 

卓越した映画は、本来、目に見えないものを映し出す。絶望も、希望も。役者の演技だけではなく、物語の美しさだけでもない。映画という総合芸術が噛み合う事で、それらは具現化される。本作の原題は、『Gravity』である。つまり重力だ。重力は目に見えない。見えるはずの無い重力が目に見えた時、本作は絶望を映し出すのか。それとも希望を映し出すのか。

 

紛れもなく、映画史に残る、ここ数年のベストである。

『ゼロ・グラビティ』

第32回 天才試写会
天才のひとこと

『ゼロ・グラビティ』” への42件のコメント

  1. 山口義治man
    CMプロデューサー

    誰も見たことのない空間と光景が、圧倒的なリアリティを持ってそこにある。そのことだけで打ちのめされた90分でした( ̄O ̄;)。すごい。とにかくすごい『体験』でした。

  2. 緒方誠一man
    D-CORD 代表
    www.d-cord.com www.direction-dcord.com

    ヤバイ!この体感度数!
    ヤバイ!この放心状態!

    これだけ主人公と共に体感できる映画は初めて!!
    これは設備の整った大きなスクリーンで観るべき映画だ~!

    私も再度スリリングな宇宙の旅へ出発するぞ~!大きな劇場でねっ!

  3. 山本 梓woman
    For WORKERS DESIGN COMPANY/ アシスタント
    最近の活動はこちらをご覧ください。 http://for-workers.co.jp/webblog/

    見終わった後、しばらくは立てませんでした。

    全てにおいてプロフェッショナルで完璧。
    映像美、カメラワークも素晴らしかったですが、
    さらにストーリーも面白かったのがすごい。
    3Dの使い方もいやみじゃなく、スマートだった。

    究極を目指すととてもシンプルになるんだと思いました。

    そして、映画館でなくては素晴らしさが半減する映画、映画館でしか見るべきではない
    映画を作り、この映画によって映画館がまた混み合うという現象を生み出す事が
    何よりすごい。

    最先端の映画は映画館で見るべし!!

    もう一度、絶対見たいと思います。
    ありがとうございました。

  4. 沓掛光宏man
    アートディレクター
    東京モーターショー、JRA、日本ラグビー、目薬サンテPCのパッケージなどなど。

    最前列でみたのですが、スケール感がでてそれがとても良かったです!今度はもっと大きな画面で見たい!です。それにしても登場人物がほぼ2人で最初から最後まで息がつまる感じ、上映終了後の外の空気がとても新鮮に感じました。すごく濃密な90分でした。

  5. 深澤秀美woman
    Levi's Brand Environment
    リーバイス渋谷店、11月15日にリニューアルオープンしました!

    最後の最後まで息つく間もなかった。90分か〜結構短いな。とか思っていたけど十分すぎるくらい苦しくて、どっぷり入り込んでしまった。宇宙は夢や浪漫の象徴として扱われることが多いけど、そんな曖昧なものじゃなくて、『生命』という究極のリアリティを感じた。多分、主演が女性という事もあるのかもしれない。。3Dメガネの煩わしさも、字幕を追う必死さも全て忘れていて、観終わった後に涙が出てきた。余韻が半端なく強い。

    何より、このストーリーが『映画』であること、それが一番良かった。是非、大画面で、映画館で観て頂きたい作品。

  6. 太田 慎也man
    WOWOW Producer
    放送100回超!「映画工房」毎週月曜OA & 完全インタラクティブ番組「金曜カーソル」も立上がりました。※ともに無料放送

    なんだろう、このなぜか“懐かしい”感じは。。

    超大作?圧倒的?スケールが大きい?長回しが凄い?全米が震えた?
    んー、的確な形容が見つからない。
    設定、ストーリー、演技、映像、音、技術…、すべてが絶妙かつ完璧に組み上がっているのだけど、もはやそんな“小さなこと”(※敢えて!)は重要なんじゃない。
    Gravityさながらに、ずっしりと、ぶっとく描かれているのは、「人間」が「生きる」こと。

    スクリーンから滲み出て溢れ出る【母性】と【愛】に、涙が流れました。

    全身がゾクッとした【胎児カット】をどうしてもまた観たい。
    大きなスクリーンで必ず改めて観ようと思います。

  7. 松永美春woman
    アートディレクターの卵
    ハミです。

    もうなんか、2001年宇宙の旅をみて以来の衝撃でした。
    こんな凄いものを作る人と同じ時代に生きてるなんて。なかなか物が溢れたこの時代、「みたことないもの」ってあまり無いけれど、この作品には、「みたことないもの」をみせてもらいました。怖くて、美しくて、生きてる映画でした。
    「どんなに辛い状況でも、ちゃんと希望を導きだして、生き抜きなさい」と言われてるような気分になりました。

    映画を好きになったきっかけが、2001年宇宙の旅だったのですが、きっとゼロ•グラビティがそのキッカケになる人が生まれるのでないかと思います。そんな映画にまた出会えると思っていなかったので、本当に嬉しいです。
    トークショーで、ワンカットが多いという話になってましたが、それに気づかないくらいの映像美。欠点がないのが欠点というのは、まさにその通り。91分という短さも、長編映画へのアンチテーゼというのも理解できました。この作品は、映画館で観てこその作品です。

    そして1分でもこの映画に遅れて入ることは許されません。もしそうなったら潔く諦めて次の回をみてください。大丈夫です、たった90分待てばいいだけですから。

  8. 橋口幸生man
    コピーライター/クリエーティブ
    のどごし夢のドリームプロ野球や、攻殻機動隊ARISE「義体屋」など、色々やってます。

    サイレント映画からトーキーへ。
    白黒がカラーヘ。

    映画の歴史はテクノロジーの歴史でもあり、
    ここ最近の一番のテクノロジー上の進化は
    3Dなわけだけど、そういう意味で
    「ゼロ・グラビティ」は最先端の映画です。

    3Dを前提につくられた、
    3Dによってはじめて可能になった映画。

    「ライフ・オブ・パイ」を観た時も
    同じようなことを思ったのですが、
    3D表現という点で「ゼロ・グラビティ」は
    「パイ」の数倍、先を行っています。
    「パイ」もすごい映画だし、大好きなんですが、
    あれを超える3D表現を同じ年に観られるとは
    思いませんでした。
    映画というだけではなく、
    あらゆる映像ジャンルの中でも、
    いちばん進歩的な表現をしているんじゃないかと思います
    (一部の主観視点のショットは、
    「CALL OF DUTY」などゲームの影響を感じさせる)

    内容に関してはホントに凄過ぎて、
    とても言葉で説明できないくらいです。

    アルフォンソ・キュアロン監督というと
    「トゥモロー・ワールド」の長回しで有名だけど、
    今回も長回しが頻出します。特に映画がはじまってから
    20分ほどはカット無しのワンシーン。
    3Dと長回しってすごく相性が良くて、
    宇宙空間の広大さや無重力の感覚を、
    ものすごい臨場感で再現しています。

    「見たことのないものを見る」
    「体験できないことを体験する」

    という、映画の原点にどこまでも忠実です。

    ストーリーも、言葉にすると1行で
    説明できてしまうくらいシンプル。
    登場人物も、ほぼ2人だけです。
    映画の最先端にして、原点でもある。
    映画を観るという体験のプリミティブな喜びを
    あらためて感じられる作品です。
    リュミエール兄弟の映画とかを最初に観た人たちも、
    きっと同じような衝撃を受けたんじゃないかな。

    そして、シンプルなストーリーの中で、
    さまざまなメタファーが織り込まれているのもすごいです。
    「グラビティ」(原題)というタイトルひとつ取っても、
    さまざまな意味が込められています。

    観た人の数だけ読後感や解釈の余地があり、
    宇宙空間を3Dで表現したアトラクション性と
    芸術性を高度に両立しています。
    こういうことを成し遂げた映画って他にあまり思いつきません。

    技術的にも内容的にも、確実に映画史に残る作品です。
    こういう映画をリアルタイムで体験できる機会って
    そうそう無いです。
    絶対に3Dで、映画館で観ないと、
    勿体ないですよ!(僕もIMAXで再見するつもりです)

  9. 宮坂 淳man
    デザイナー
    犬が大好きになってしまったシロクマの写真物語集、「HUG! friends」が発売になりました。 デザイン担当です。

    人生で起きる出来事。
    仕事、生と死、別れ、愛、家庭、師との出会い、絶望、喜び、希望・・・。
    それらが無に近い宇宙空間を舞台にした、90分の物語に凝縮されていました。
    生きる上で起きる様々なことが、光と陰の中に引き算で現されている様はストイックで、
    その無駄のない表現は、まるで俳句のようです。

    広大な宇宙空間の物語ですが、
    「地球という存在の奇跡」
    「幸せは自分の足下にある」
    そんな希望にあふれた余韻を残す、
    すばらしい映画でした。

    複雑を整理してシンプルにする。
    クリエイションの本領発揮でもありました。

    無限に広がる空間の中で起きる「密室劇」はひと息つく暇もありません。
    「鑑賞」を「体験」に変えるため、
    ぜひIMAXで見直してみようと思います。

  10. 牧野圭祐man
    脚本家
    脚本担当しましたPS3用ゲーム『解放少女SIN』が12月5日に発売です。

    感想は一言で「自分が脚本業でよかった」です。
    もし監督業だったら自信喪失して旅に出てますね…笑。
    言葉で語るのが陳腐なくらいに圧巻でした。IMAXで再度体験したいです。
    1点だけ…タイトルは『グラビティ』のほうがテーマに合ってる気がしました。

  11. 山本 彩woman
    ForWORKERS Design Company/Director
    思いきり働く人はカッコいい。 ユニホームを創ってます。 ALL For WORKERS!!!

    NEVER GIVE UP
    そう思った。

    私がお婆ちゃんになっても、ひーお婆ちゃんになっても、友人や家族、孫達と一緒に観たい映画。
    この時、この時代に観る事が出来てラッキーだった。
    永遠の名作!

  12. 石田文子woman
    コピーライター&『映画の天才』委員会
    ユニクロのカシミヤのCMだったり、シチズン・クロスシーのCMだったりがオンエア中です。

    CGを多用した戦闘ものとか宇宙ものとかに慣れきってて、
    「もうド肝を抜かれる映像体験なんて無いんだろうな」
    と正直思ってました。が、それはハッキリと間違いでした。

    これは心底、初めて観る映画。というか初めての「体験」!!!
    圧倒的な映像美と、1秒も息をつかせない展開、一切ムダのない演出、
    そして意外にも人間ドラマとしてもの凄く深い!すべてが完璧で圧巻。

    今の時代に生きてて、これを映画館で観ないことは
    大きな損失だと思う。
    絶対に映画館で見るべし!しかも3Dで!そしてIMAXで!

  13. 芦田太郎man
    テレビ朝日 ディレクター

    紛れもなく傑作。

    「百年に一度の作品」と言われてもそんなハードルを軽く超越してしまうほど。
    キュアロン監督の『トゥモローワールド』における
    戦闘シーンの「長回し(編集点無し)」は、伝説とも言えるが、
    それすらも遠くに霞む、今作の冒頭10分以上にも及ぶ「長回し」には
    もはや感動をはるかに通り越し、「恐怖」すら感じる。

    その「恐怖」はサンドラブロックが巧みに演じきった故に感じられる
    無限の宇宙空間に投げ出された人間の絶望的な「恐怖」では無く、
    同じ映像に携わる人間として、

    「どうすればこんな映像を作り上げることが出来るのか?」

    という絶望を超越した「恐怖」である。

    キャメロンもスピルバーグも舌を巻いた究極の映像美。
    さらにそこに、
    本物の宇宙飛行士並に、いやむしろそれ以上に体に負担をかけたであろう
    サンドラブロックの怪演、
    絶望的な宇宙空間で唯一の希望を照らすクールなジョージクルーニー、
    そして絶望の後に訪れる希望を、陳腐な「死」や「物語」で語らない重厚な脚本、
    全てが非常に高いレベルでまとまった傑作。

    絶対もう一回見る。

  14. 月原光夫man
    アートディレクター
    ジャズミュージシャンの菊池成孔さんの私塾 ペンギン音楽大学(笑)に通いはじめました。 激おもしろいです。

    とってもフィジカルな映画だなと思いました。
    体中で感じる映画ですね。

    高い撮影技術と緻密に計算された演出で、90分の宇宙漂流に付き合わされました。
    宇宙怖いです。。トラウマになります。
    今日「宇宙」と「絶望」は僕の中で同義になりました。

    アトラクションムービーでもあるけど、
    映画の終わりがゴールではなく。
    むしろそこから思考がはじまるような。
    あのいままで感じたことのない余韻は何だったんだろうかと。

    個人的には、あの犬の鳴き声のいとおしさったらなかった。

    キャストもストーリーも音も限界まで削ぎ落とすと
    「詩」のようになりますね。

  15. 田中ひとみwoman
    デザイナー&スタイリスト
    2014年ワコールさんとのコラボでmonsterdropsとしてのぽちゃかわブラを出しまーす!

    圧倒的な感動に心だけではなく体が震えて怖くなりました。
    今回はトークがあったから、クールダウンが少しあったけど帰り道はまっすぐに歩けなかったのがリアルな体験でした。

    全ての悩みがぶっ飛ぶ体験と、人間の真理をここまで明確にエンターテイメント、でもドキュメントで描けるのか。
    自分のなかの全てがひっくり返る衝動と、確認できた安堵と。
    えいがであるべき作品に出会えたのは初めてなのかもしれない。
    アイマックス3Dで必ず、もう一度見ます。
    クリエイターのひとは必ず見て欲しい。
    人生の悩みなんて吹き飛んでしまう。今年ナンバーワンはダントツにずば抜けて凄い映画です!

  16. 加藤まさたかman
    カメラマン

    陳腐な言い方かもしれませんが、すんごい映画です。
    こんなに自分の鼓動をうるさく感じたり、
    呼吸がうまく出来ない感覚になったのは、
    初体験の時以来かもしれないと思いました。

    いや、
    もちろん別物ではあるんですが!

    なんにしても、もう一回観る気満々です。

  17. 鎌田峰明man
    ラジオプランナー/New Shibuya Paradice主催
    兵庫から引っ越して、中目黒8年。そろそろ代々木に引越し検討中。 ラジオが好きです。

    死と生と絶望と希望
    静寂と爆発 漆黒とサンライズ そしてアースブルー。

    生唾を呑みこむタイミングさえ躊躇するほど、
    ただこの作品をパーフェクトに集中して見ようとする自分に疲れた。
    こんなに集中して作品世界の中にダイブしたのは久しぶり。

    今、友人に薦めたい映画NO.1.
    ぶっちぎり。

  18. 松﨑健夫man
    映画文筆家・初代WOWOW映画王
    『WOWOWぷらすと』や『ZIP!』、『Weekend Hips』などで映画を語り、『シネマの世代』を監修中。

    「ゼロ・グラビティ」は、”欠点がひとつも見つからないのが欠点”というくらい誰にでも推薦出来る。そして何より、映画館での鑑賞を推薦出来る。つまり、”映画館で観るための映画”といえるのだ。

    将来的に、本作をテレビやパソコン等で鑑賞し「つまらない」という類いの感想を漏らす者がいたならば、「それは、テレビで見たのが最大の間違い」と指摘してやるのだ。

    3D上等、暗闇上等、音響上等、巨大スクリーン上等。

    2013年宇宙の旅、は、最寄りの映画館にあり。

  19. 鏡裕子woman
    ライター
    雑誌「Union」最新号で、菊地凜子さんのインタビューを担当。生命力に溢れていて、惚れちゃいました。

    これは、映画というよりも、アトラクションではないでしょうか。

    あまりの恐怖と、神秘的な美しさに、頭が真っ白になる。
    そんな90分間の宇宙体験でした。

    観おわった後に水を飲んだら、
    いつもよりすごく美味しく感じられたので、
    また宇宙の旅に行こうと思います。

    次回は中井さんオススメのIMAXで!

  20. 高木徳昭man
    プロデューサー・パラダイス・カフェ代表
    積水ハウスの新作CMが12月オンエア!誰がでるかはまだ言えない!石田文子さんとやった変なCMももうすぐ公開!

    映画館で観るべきと感じたのは「アラビアのロレンス」以来か。冒頭の宇宙空間に浮かぶ小さな点がやがてスペースシャトルとわかるシーンは「ロレンス」における砂漠の地平線の彼方から現れる駱駝を彷彿とさせます。その他「2001」「エイリアン」など過去の名作へのオマージュがいっぱい。設定を(ほぼ)宇宙空間に限ったのがいいですね。圧倒的な孤独。あまり野暮な映画技法はここでは言いませんが客観から主観への移り変わりなど、これはまさに体験する映画です。ラストのクレジットでヒューストンの管制官の声が誰か発見して思わずにやりとしてしまった。「ライトスタッフ」「アポロ13」などこのひとなくしてこの役なし。キュアロン監督はわかってるなあ。ちょっとしか出てこないけどG・クルーニーもすごくいいですね。映像もすごいけど、おしゃべりの中尉役など人物設定とスジがよく出来ているからこそ魅きこまれる映画なのだと思いました。

  21. 安田寿之man
    音楽家
    NHKの語学講座の曲をつくりました。曲数多くて大変でしたが、子供の頃自分もきいていたから嬉しかったな。ソロも牛歩ながら。

    ISSに戻ったライアンが胎児のような姿に見えるところで(「2001年宇宙の旅」を彷彿)、ああこの映画は人が再生する話なんだと思った。「羊水」を泳ぎ、這いずり、やっと二本足で立ち上げる結末に感動。

    ポイントが集約されたとても端正な作品だった。主観を強調するための長回し。ほとんど二人だけの演者。音楽が説明的な部分もあったが、無駄がほとんどない。

    通常の「映画を観る」というのとは異質な実体験感が強すぎて、観終わった後「地上」の作業が手に付かない状態になる。大きなスクリーンで観れば観る程、そうなりそうだ。TVや携帯には写らない程細かく美しい映像は、2013年究極のハイレゾリューション映画とも言える。

    確実に「スピード」より大変な修羅場を経験するサンドラ・ブロック、無線交信の声が最高なジョージ・クルーニー。この二人でないとここまでの作品にならなかったと思うが、降板した役者はアンジェリーナ・ジョリー、ロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソン、ナタリー・ポートマンなど。

    ストーリーとは関係ないけど、今うまく行かないことはいい結果を導くために起こっている、という教訓も教えてくれる。

  22. 於保浩介man
    WOWクリエイティブディレクター
    TOKYO MOTOR SHOW へお越しの際は是非トヨタブースへ!

    ビックリしすぎてぐったりした。
    見るというよりは体験する感じ。
    これだけ圧倒的なビジュアルで表現された映画はあまり記憶にないです。

    生きて還るには90分が限界です!

    皆さんも書いてるようになにがなんでも映画館で見るべし!!

  23. 永峰絵里加woman
    女優
    SHANKというバンドの新曲「Love&Hate」MVに出演しています。近日公開!クリスマスは今年もLIVEやります♪

    全身で体感するべき映画。

    圧巻の映像美と緊張感あるストーリー展開、
    そして宇宙へ飛んだことは無くともそれを感じさせてくれる音の世界。
    脳が完全に支配される91分間でした。

    いや、まだシビれてるかも。

    絶望に飲み込まれそうになっても
    それに立ち向かう勇気、生き抜く希望を捨てない主人公に感動と愛おしさを感じました。

    絶対に映画館で3Dで観ないと損します。
    スピンオフ作品もあったりと二度三度楽しませてくれるところもまた愛おしいですね!
    文句無しの今年ナンバー1です。

  24. 水野 祐man
    弁護士
    毎日せっせと働いております。

    常々、ハリウッド映画は体験型アトラクションになっていくことを感じているけど、そこに最大限近づいておきながら、最終的には映画にしかできない表現に落としこむ。
    そして、宇宙というオープンスペースで密室劇をやっているという新しさ。
    アルフォンソ・キュアロンが示したこの新しい映画の可能性を見逃さないほうがよいと思う。

  25. 岡村いずみwoman
    女優
    映画「かしこい狗は、吠えずに笑う」が色々な場所で上映決まってきています!年末には東京でも!

    この映画があったら、何億円も出して宇宙旅行なんて行かなくても良いのではないだろうか
    そんな風に思えるほどの、素晴らしい体験でした。

    たった90分かあ と思って観始めましたが、終わってみたらあっという間。今までに体験したどんな90分よりも濃密で、いい意味でとても疲れました。
    冒頭のシーンで身も心もがっつりと宇宙に連れていかれ、スクリーンの中の登場人物と同様に無重力酔いを起こしてしまいそうな感覚に。
    その後も、こちらに向かって飛んでくる物に本気で驚き目を瞑ってしまったり、爪の跡がくっきりつくほど手を握りしめていたり…
    会場が明るくなった瞬間の会場のなんともいえない空気感がまた、この作品の異常なまでの完成度とリアリティを物語っているなと感じました。宇宙になんて、行ったことはないのだけれども。

    正直、こういった類の映画(宇宙とか、スケールの大きいもの)は普段敬遠しがちで、ましてや3Dは苦手意識がものすごくあったのですが、
    この映画は大スクリーンで、3Dで、何度でも観たいと思わせてくれました。

    ストーリーも、シンプルだからこそ胸にずしっと響いてくる。
    極限状態に置かれて気がつく愛や、諦めない強い心。生きるということ。
    素晴らしかったです。ありがとうございました!

  26. 石井里幸man
    バッハ愛好家

    冒頭、宇宙空間を漂うジョージクルーニーが、彼方よりゆっくり近づいてくるシーン。
    「ジョージクルーニーが、じょじょに来るーにーw」などと低レベルの冗談を思いつくくらいの余裕があったのは最初だけ。
    その後の展開は圧倒的としか言えません。
    この映画の前では、いかにたくさんの賞賛のことばを並べても全てチープに感じられるでしょう。
    なぜならこの映画は、語ることのできない「体験」を与えてくれるものだから。
    生命の誕生から脈々と受け継いできた、生命の本源的な何かを刺激する体験。
    それはまるで創世記のような「始まり」を予感させる、得も言われぬ感動に包みこんでくれる至福の体験です。
    もしこの映画でもし泣いたのなら、それはかつて経験したことのないほどの、希望と祝福に満ちた美しい涙に違いない!

  27. SHOJI desuman
    グラフィクデザイナー
    チャットモンチーのアー写、公開されてますナウ。あと、WEBできました。http://www.shoji-desu.com

    正直、ずっとサンドラブロック演じるライアンにイライラさせられてました。笑
    でも、それって上手く映画に入り込まされてたなと。

    最初、圧倒的なスケール感の映像やカメラワーク、編集もスゴいんだけど、
    何と言っても、音の使い方がヤバい。

    音で脈拍の早さをコントロールされているような感覚。

    あと、作り手側の意図が明確に表現されているなと。

    でも、もう一回、観たい。
    作品のクオリティーが高くて、制作方法とか色々考えながら観てしまった自分がいて、もっと子供のように純粋に観るべきだった。

    そして、めっちゃデカいスクリーンで観たい。
    ハンパない体感が出来る思う。

  28. 亀田梨紗woman
    役者。舞台を中心に活動。近年の公演:ベッド&メイキングス「墓場、女子高生」、劇団チョコレートケーキ「あの記憶の記録」、青山劇場「私のホストちゃん」等。映画では行定勲監督「つやのよる」、来年3/7公開「銀の匙Silverspoon」に出演。
    劇団競泳水着「Romantic Love?」12/19~26@新宿サンモールスタジオ

    こんなに、人間味溢れる宇宙映画は始めてでした。

    無機質でマニアックなイメージの宇宙映画に、ずっと感情的させられるとは思ってもいませんでした。

    あのカメラワークも、初体験。
    “アトラクションっぽい”という感想にもなりませんでした。

    主人公と一体化出来る映像、
    宇宙空間だけでなく、感情まで、体感出来ました。

    エンドロール始まった瞬間、
    皆がまず、”息をした”映画でした。

    絶対に、映画館で観るべきです。

  29. 鈴木新秀man
    CMプロデューサー/東京バックアッパーズ!所属
    六本木をうろうろしています

    観終わったあと、
    胸がいっぱいで手に汗がびっしょりで体がぴーんと硬直していました。

    この作品はオンエアされているCMで知りましたが、
    あの無音から始まるCMに引き込まれ、
    映画を見てもやっぱり音の使い方が素晴らしかった。

    宇宙の奥のほうまで引っ張られました。
    皆さんぜひ映画館で体感してください!

  30. 梨田清史man
    Binduデザイナー

    グルグルした後、スピードと沈静の繰り返しでクラクラしました。
    映画でここまでできてしまうのかといった感じ。
    もっと大きい画面で見てみたいですね。
    個人的にはジョディーフォスター辺りがいいかなと思ったりしたけど年齢がね。。
    それとソユーズ内にあったロシア製宇宙服のデザインがかなり素敵でした。

  31. 濱中知穂woman
    グラフィックデザイナー
    NYジャーニーにむけて、英語若干特訓中。

    宇宙にまだいったこがないけど、
    宇宙空間がリアルすぎ。どうやって、あんな浮遊して感じなんかをとってるのだろう!
    私、サンドラブロック!?
    なみに、
    臨場感マックス、緊張、若干前のめりぎみ、何故か拳を握って鑑賞。この映画は是非映画館にて、、今まで、体験したことのない宇宙空間を感じるべきです!

  32. 山本 雅子woman
    画家

    背景は何もない宇宙空間と狭苦しい宇宙ステーション、登場人物はほぼ一人。
    それでも誰が見ても面白い、手に汗握る超娯楽作になってる素晴らしさ。
    3D映画は苦手だったんだけど、これは絶対に3Dでなければだめ。
    あと無音の圧力がすごくて、できればヘッドフォンで体験したかったなー。

    おまけ。エンドロールでコントロールタワーの声が、
    ライトスタッフにしてアポロ13主席管制官、エド・ハリスだった!
    と言うことは、結末は最初から決まってたようなものなのね。

  33. 繁田美千穂woman
    スタイリスト

    最初から最後まで 息苦しかったーーーーー
    首も肩もガチガチ
    すっごい映画です‼
    何時間経っても、何日経っても この映画を観た人とは 話したい事 いっぱいあるー
    宇宙には行けないけど 重力 無重力感じるってすごいっす‼
    IMAXで もう一度 無重力 重力 体感しに行きます。

  34. 大谷 光man
    NOMAD bag&Goods デザイナー
    NOMAD Bag & Goods 日夜、鞄を研究/発信中  目標は世界を旅する鞄と私。

    月並みですが、アッという間の90分。
    撮影方法や物理に気になるどころか、引き込まれ放し。
    制限された登場人物や3Dである理由、音響などすべてのバランスが抜群。
    何かと比較するような映画ではない。
    もう何回も観たい/行きたかったけど宇宙には行かなくていいや/IMAX/成田参り(笑)

    これから初めてIMAXで観る人が羨ましい。

  35. 砂井由美woman
    広告プロデューサー
    そろそろどこか旅へ出たい・・・

    キャストはほぼ2人。90分と短い映画なのにこんなにも彼らに感情移入してしまうとは!
    無重力の表現や、映像の美しさも素晴らしかったけれど、1シーン長まわしの演出に途中呼吸が苦しくさせられたり、ところどころ意味の深いシーンの発見もあたりして、とにかくものすごい勢いで映像の中へ引き込まれました。何かのアトラクションにでも乗せられてしまったような感じ。笑
    再び体感しに大きな劇場スクリーンに足を運んでしまいそうですよ!

  36. 林達朗man
    ヘアメークアップアーティスト

    まず、中井代表から観る前にめちゃくちゃハードル上げられて若干ビビりつつ始まりましたが、一瞬で入り込んでしまいました。いつになく試写室全体が物音を出すことが許されない状態に。こんなに心臓に負担をかける90分になろうとは。そして大地に水に空気に、自然を肌で感じるような感覚に。3Dでなければ、ワイドスクリーンでなければこれは感じることができない!!!絶対に家で観れるまで待たないで欲しい作品でした。
    サンドラブロック以外の誰もイメージ出来ないハマり役で、こんなに魅力的に思えたことはないほど素晴らしかった!

    これ、大好き。

  37. 中村 達也man
    CMディレクター
    おうちは福岡です。

    世に言うSF映画とは、
    『科学的な空想にもとづいたフィクション映画』ってことらしいので、
    もうゼログラビティは、SFって枠から逸脱してたんじゃねーのかと。
    フィクションつーか、あれ全部まんまの実写でしょ?
    ノンフィクションでしょ?
    ドキュメンタリーフィルムでしょ?

    ホントとんでもなかった。。。

    宇宙怖い。無酸素怖い。無重力怖い。。
    あんな映像が作れちゃうなんて、最先端のVFX怖い。
    す〜っごい遠くの宇宙での出来事なのに、
    あんな間近に痛み・苦しみ・不安・孤独・希望を感じさせられるとはね。。
    キュアロン監督怖い。

  38. 針崎勝大man
    シンガーソングライター

    生きるという本能にも似た欲求。

    宇宙という空間で起こるその刹那的物語90分。

    映像、音楽、演出、演者に色彩、この作品を取り巻く総てがあってこそ成り立つ感銘。

    生きる理由なんて、いくらでも見つかる。
    大切なのは生きていくことなのだと感じた。

    何もないところから、何もないところへ。
    呼吸というツールを通して。

    誰しもが一度は見る(体験する)べき、そんな作品に出逢えたと、これまた、誰しもが思う作品だと思います。ほら僕もまたそんな1人。

  39. 吉田ちかげwoman
    アートディレクター
    個人サイト http://chikage.me/ ブログもやってます! http://ameblo.jp/chikag

    アトラクションのような迫力もさながら、
    無駄のないストーリーの太い幹であるテーマ
    ”生と死” や ”再生”
    それが強烈に伝わってくる。

    たくさんのメタファーが隠されていて
    宝探しのようでした。

    たくさんの星屑の中のたったひとつだったように
    わたしたちが生を授かりこの世に産み落とされるまでのストーリーも
    もしかしたらこんなかんじだったのかもしれない。

    何も考えずに観ても楽しめるけど
    その裏側を読みながら観るとよりいっそう楽しめる映画です。
    おすすめ!

  40. 小椋さおりwoman
    デザイナー

    宇宙を体験したい方にオススメです!3Dで観るリアルな宇宙空間に驚きます!
    神秘的で静寂で本当に美しいと思いました。
    登場人物が少ない分、宇宙空間をより広く感じられ不思議な感覚になりました。
    漂流する主人公に生と死が常に隣り合わせで手汗が止まりませんでした。
    是非、大きなスクリーンで観てください!!

  41. 佐藤大輔man
    学生/東京国際映画祭 学生応援団代表
    今、新しいプロジェクトを計画中です。 月刊ジャーナル(文化通信)11月号にちょこっと文書きました。

    猛烈に痺れました!!

    時代のうねりというか、すごいものに遭遇した感じです!!

    孤独、死への恐怖、不安、焦り。
    宇宙という空間を舞台にこの感覚を強烈に叩きこまれました。
    でも、それと同時に「生命」の圧倒的パワーも伝わってきました。

    そして、映画を観終わった後、自然と気持ちが前を向いていたし、
    何か自分の心がかきたてられるような感覚になりました。

    “どうだ!!これが俺の伝えたいことだ!!”

    “これからは、君たちが新しい時代を作っていくんだ!!”

    と言わんばかりに。

    今、ものすごく熱い気持ちです。

    この素晴らしい映画を是非たくさんの人に体験していただければと思います。
    そして、この映画をきっかけに、映画業界やエンタメなど
    若い世代からも盛り上げていこうという雰囲気が生まれるよう
    僕も頑張ります。

  42. 山口真理子woman
    初級アルピニスト
    山登りはじめました

    未知との遭遇。まさにそんな体験でした。
    いつの間にか、主人公の呼吸に
    合わせて呼吸していて、それに気付くと
    普通に呼吸するのが難しくなって、観終わる頃には酸欠気味。
    首も肩も頭も痛くなりました。
    それくらい、身も心も一気に引き込まれる映画です。
    大画面で、もう一回観たい!
    プラネタリウムくらい大きい画面で観られたら
    いいのになぁ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

 男性 女性




(残り:60文字)


更新情報

【急募】「偶然の学校」オープンキャンパス(1/19)

2019.1.8 20時07分
映画の天才

「偶然の学校」のよくあるご質問

2018.1.22 13時20分

「偶然の学校」3期生募集。

2018.1.9 15時35分

「偶然の学校」1期生による座談会:後編

2017.2.2 0時39分

「偶然の学校」1期生による座談会:前編

2017.1.30 18時01分
次回試写会のお知らせ

『パスト ライブス/再会』

2024.2.5 16時13分
試写会開催日:2024年2月27日
作品公開日:2024年4月5日(金)
Copyright 2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
リニューアル前の「映画の天才」アーカイブ
このサイトは映画の天才と日本デザイン株式会社で制作しました。

お問い合わせ/映画の天才委員会(中井圭・石田文子・田尻博美)

info@eiganotensai.com
PAGE TOP