第6回
変態試写会
2014.2.18 13時43分
『愛の渦』
監督:三浦大輔
出演:池松壮亮、門脇麦ほか
試写会開催日:2014年2月19日18時40分開場/19時開映
作品公開日:2014年3月1日(土)テアトル新宿他にて公開
(C)2014映画「愛の渦」製作委員会
STORY
午前0時~5時。料金は男:2万円、女:1千円、カップル5千円。豪華なマンションの一室に集まったのは、ニート、女子大生、フリーター、保育士など普段の生活では交わりそうもない男女。彼らの目的は「ただセックスがしたい」。しかし純粋な性欲は、体だけでなくお互いの心も裸にしていく。好意、嫌悪、侮蔑、格差…渦巻く思惑と欲望の一晩が向かう結末とは・・・
『愛の渦』
第6回
変態試写会
天才のひとこと
“『愛の渦』” への22件のコメント
コメントを残す
更新情報
次回試写会のお知らせ
『パスト ライブス/再会』
2024.2.5 16時13分
試写会開催日:2024年2月27日
作品公開日:2024年4月5日(金)
Copyright 2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
お問い合わせ/映画の天才委員会(中井圭・石田文子・田尻博美)
性欲。人間の欲の一番根っこが深く隠れた秘部。
SEXを楽しむために集まった人々が少しずつ自分の欲を
一皮ずつ剥き出していく時のコミュニケーションの間合いや
感情の流れが凄くリアルで笑ってしまった。
そして剥き出しになった人間が現実的に戻る時。虚無。
試写終了後に拍手がおこりみんな少し剥き出しになったのかな?(笑)
最初はライオンの群れとか
格闘技の試合をみているような感覚でした。
この中は誰でも欲望のまま何だって受け入れられる、
裸になれる、正直にもなれる何も隠す必要がない場所。
だってやりたい人と本能の赴くままやれればいそれでいいんだもの。
でもそれだけじゃ満たされなくなってくるのね。
欲望をひとつ満たすとまた違うものがすこしずつ現れてくる。
その人間模様の8人8様が一番面白かったです。
お客以外のお店の人たちも含め。
いい悪いのものさしで人間を計る映画ではないです。
ここは何だって受け入れられる場所なので。
あとこの映画はとにかく役者たちがすごいです。
選ばれし欲望に満ちた者たちに拍手!
人間ってちょっと醜い生き物で、でもきっとそこが人間らしいところだと思うんです。
良いところばかりじゃないのは当たり前で。
朝会社に向かう人、電車に乗ってる人、きっとみんなが持っているし、していることだから、何にも恥ずかしがることないのかもしれないけど、醜い部分がむき出しにされたようで、映画みてるときやっぱり恥ずかしかったというのが素直な気持ちです。
性欲って悪いことじゃなくて、むしろ健全というか、でも、その扱い方を間違えると、虚無感とか孤独感を感じてしまうと思うのかなぁと。けっきょく、みんな寂しいんだなと思いました。
そして日本人的な会話のやりとり、共感しすぎて、面白かったです。病院の診察室のような、あたりさわりない、初対面の人との会話。シュールでした、こういうの好物です。
登場人物の名前は、一切明かされません。最後に、名前を名乗る人がいるのですが、「名前」って不思議で、名前があると、急にその人の存在が確かなものになるというか、名前で定義されるというか、「こんな人なのかな」と想像できるのも名前の不思議なところです。
朝、カーテンから差し込む光=現実に引き戻された感、あぁなんて馬鹿なことをしていたんだろうと思わせる比喩がすごく効いていました。
「恋の渦」とはまた違った「愛の渦」。
人の嫌なものとか、隠したいものを敢えて描く三浦大輔監督って面白い方ですね。
舞台でも、みてみたい作品です。またやらないかなぁ。
不思議。ほんとうに不思議な余韻が映画を観たあとに漂っていた。客席の男と女の何かが混ざらない感じ。
とにかく映画は面白かった!笑ったし。
映画を観ながら、時おり聞こえる女子特有のクスクス笑い 。
これは実体験から生まれる笑いだよね。
そこになんとなく、同性の共感があって ふと、男性はどんな風に観てるんだろうと思ったり。
セックスの生々しさだったり、滑稽さや、素の人間性だったり
本当に見終わったあとに誰かと笑いながら話したい。
役者さんの凄さがあとからジンワリきます。
特に女性キャストから感じた、セックスを使って満たされない何かを埋めようとするあの感じは、スケベ心だけでは語れないかも。
チヤホヤされたい。女としての価値を確かめていたい。せめてこの時間だけ、女の中の一番でいたい。
「私とやりたいって思いました?」というセリフ、男性から誘われた時の嬉々とした表情。
他の女性参加者の欠点を見つけた時の勝利の笑い。
セックスだけで満たされていたなら、ラストの朝陽は部屋に充満する虚無感をあんなにも照らさなかっただろうな。
そんな根っこの深さを考えつつも、性欲のもとに集った人たちは誰もがみんなかっこ悪くて愛おしくて、たくさん笑わせてもらいました。
始まる前は、いたたまれなくなったらどうしよう・・と思っていたのに、まさか試写室がこれだけ笑いに包まれるなんて想像もしていなかった!
人のセックスを笑うな、と言われてもやっぱり人様のそれはどこか滑稽で面白い。
帰り道に少しの感傷が残ったのは、きっと唯一のキスシーンが頭から離れなかったからだろう。
セックスは恋心の延長線上にあってほしい。
あんなに笑ってたけど、自分は乙女だったってことにしておいてください。
ずっと乱交パーティーをしている映画なのに
そこはかとなく品性を感じるのは
描く側の姿勢のせいかなと思いました。
門脇麦さんの背中が、美しく印象的でした。
窪塚洋介、格好良かったな。
終わり方好きです。
『ブラボー!』と、拍手をしたくなりました。
試写後、事務所に戻る途中
クロマニヨンズに『エロこそすべて』って
曲があったなぁと思い出したりしました。
なぜか見終わって家に帰ったとき、少し罪悪感を感じました。それくらい不思議なリアリティがありますね。こんなところが実在するのかしないのか勉強不足でわかりませんが。もし、自分がここにいたらどうするか?ということをこれほど考えた映画はありません。服を着ている最後の方のシーンは人間の悲喜こもごも凝縮されていて、前半の肉弾戦はこのためにあったように感じました。
こんなところあるんですかね……。
なぜかクスクスと笑ってしまったり
観た後の不思議な余韻と。
とにもかくにも面白い映画でした。
正直、今までの天才&変態試写で一番面白かったです。
この乱交パーティーというフォーマットは、性欲という本能的なものと、集団という社会性という相反するものが同居した、恐ろしく人間が普通じゃなくなるシチュエーションで、そんじょそこらの非日常とは違うんだよなと気づかされました。でも、普通じゃなくなるときが一番その人の素が現れていて、その素が現れるまでの描写が見事で、本当に楽しめました。
特異な設定だったり、
やりとりの面白さだったり、
エロだったり…
いろいろあったけど最終的に強く感じたのは切なさです。
朝日を照り返す眩しいビル群に向かって走る男と、
何食わぬ顔で日常に戻った女。
この二人の対比を何度か思い返しながら、
帰り道にくるりの「男の子と女の子」を聴きました。
なんだかしっくりきました。
あと、
物凄い蛇足ですが、
近所のどら猫が最近ものすごい声で鳴いています。
欲求丸出しでなんだか清々しさすらおぼえます。
「ゔぁーおあぁーおああ☆△◎?!!」
かわいいです。
余韻のすごさ。。。笑
なんだか、帰り道になんとも言えない気持ちになりました。
このまま、誰かに会いたいような…でもなんだか違うような。
『スケベ』というワードがたくさん出てきますが、きっと観た後の余韻の中でいろいろ浮かんだ、その『いろいろ』こそが自分のスケベ心なんだと気づいたり。。。ふふ
あのキスが両者にとって特別な『丸裸』の時だったことは間違いないはず。
女性に見て欲しい映画です。
舞台版を観た時の衝撃から考えると、
いい意味でヒューマンな要素が強くなっていて好きでした。
(いや、とはいえ衝撃的なのだけど)
映画化のために書き加えられたであろうエピソードが
それぞれのキャラクターに厚みをもたせていて
映画としてのクオリティを数段あげてる感じ。
人間って、エロくて滑稽でバカでかわいい。
観終わった後、なぜか妙に清々しいのもよかったな。
「セックス」って、隠すべきこと、恥ずかしいことという
立ち位置にあるのに、そこからの結果としてしか生まれない
「命」になった途端、オセロを裏返したみたいに
世界で一番清い存在として認識されるのって
「なんなんだろー」と常々思っています。
そんな身としては、ちょっとしたアクセントになってる
あのシーンがとても良かった!
私事ですが、この日映画デーにしていて、
豊洲で2本映画を観た後の3本目の映画でした。
その中で一番良かったです。
よかった点は
①キャスト全員が、はめられた意味があり、且つ個々が持つ能力を十二分に発揮していた。
(出演時間の長短に関わらず。)
②台詞にすばらしく隙がなく、それ以上に、間にすばらしく隙がなかった。
いつもこんな分析的な見方をしないのですが、
前に観た2本があまりに残念で、
この映画がよかったので、なんでかなと考えたらこういうことでした。
つまり、他の2本は、
①キャストが、はめられた意味があったりなかったりで、
且つ個々の役者が持つ能力がはげしく無駄になっていた。
(出演時間の長短に関わらず。)
②台詞がだらしなく、それ以上に、間がだらしなかった。
とても面白い映画でした。エロいなんてとんでもない。
わたしはまっさきに保母さんに申し込みます。
男にはあの朝日はキますよね…。
舞台を観た方でも、この映画を楽しめると思います(というか、むしろ舞台を観た方のほうがより楽しめるかも)。
力演の役者陣にあって、短い出演時間にもかかわらず、店長役の田中哲司さんの存在感たるや。
見終わった瞬間は、
何か清々しい気分になったのを覚えています。
2日経ちましたが、思い出しては考えて納得して
思い出しては考えて納得するという、なにか反芻させられる映画でした。
とはいえ、全く小難しい話ではありません。
むしろシンプル。単純明快。
愛の渦
愛の形
男女間で起こる感情の、ほぼすべてが凝縮された空間なんでしょうね。
12名の男女の0時から5時までの5時間を
123分で追体験できます。
きっと日本人って、他の国の人よりも心の中に隠しているものが多い。
だから、初対面男女8人を集めて「さあ乱交してください。」と言われても
どうしたらいいのか分からなくなって、ぎこちないことになる。
その脚本と出演者の演技がすごく良くできていて、
そうだよね。そうなっちゃうよね。と笑ってしまいました。
そして、しだいに欲望がむき出しになっていくと性欲と一緒に、
隠していたいろんなものがどんどんむき出しになっていく。
この人たちどうなってしまうんだろうとドキドキしながら。
最後まで楽しめる映画でした。
とても面白かったです!
中学・高校と女子校で、
「異性」という存在を意識する瞬間があったことすら思い出せないくらい
勉強と部活とゲームとマンガとおやつに没頭していた人間に、
このテーマはキツすぎるなあ・・・と思って、
上映中、脇汗めっちゃかくんじゃないかと身構えていたんですが、
その心配は杞憂に終わりました。
裸ばかり、ヘンな声ばかりなんですが、
なぜかエロくないんです。むしろ滑稽で、せつない。
大人になって、こういう映画を味わえるようになってよかったな、と思いました。
いっけん性欲丸出しの「はしたない」内容と思いきや、役者の所作や演出など、なぜか日本人の持つ深い精神性めいたものを随所に感じてしまいました。
乱交パーティとはいえ空気を読もうしたり、相手の出方や表情を探ってみたり、
行為に当たってはちゃんと合意するなど「たしかにそうするよね」と思えるリアルさがありました。
過激なシーンが続いて会場に満ちていた緊張感がだんだん緩んでいき、やがて一体感となっていく様。
これは全員で行うプレイともいえる、まさしくエロの同時体験でした。
中井代表はこれを求めていたのでしょうか?!
とにかく、極めて稀有な体験をさせていただきました。
ありがとうございます!
最初から最後までまったく飽きがこない映画です!!
なんだか新しい世界を知ってしまったような、そんな感じの映画でした。
初めからなんだかいけないものを見てしまっている様なドキドキ感があって、目がずっとはなせなかったです!
出てくる人たちのやりとりがもの凄くリアル。
生々しいやり取りに緊張が走り、最初のし〜〜〜んとなる場面は、もし家族とお茶の間で見ていたらTVのチャンネルを変えたくなる様な気まずさでして(笑)
でもそのシーンとした感じが、後の面白さへと繋がっていたりして。話自体が面白かったな。
思った程のエロスではなく、むしろ笑いが多いです。
普段はあまり詳しく話す機会も少ない「自分の欲望」の事を、人にさらけ出したり、ましてや肉体的に人と共有するのって凄い事なわけで。
最初は話として、理解出来るのかな〜?
っていう不安もありましたが、作品を見てると後半あたりから、欲望をもっている姿が人としての当たり前の姿なんじゃないかと思って来たりもして。
監督さんの描き方が凄くうまいんだろうなと思いました。
あと役者さん達の演技が凄かったです。なんだか凄くリアル。だけど、下品ではない感じでした!
門脇麦ちゃん、池松壮亮さん、滝藤賢一さんが個人的には凄く良かったです。
題材が過激なので、もう少し見にくい映画なのかなと思っていたのですが、面白いエンタメな作品に仕上がっているので、女性でも見てみると面白いと感じる方が沢山いるんじゃないかなと思いました。
ウゲーーっ!と思いながらも、
ウヒヒとにやけながら、
ジックリ眺めるように観た。
欲望の渦めく一夜。
面白かった。
また観ちゃお。
有難うございました!
「スケベ」って言葉こんなに聞いた映画初めてでした!(笑)
スケベなことがしたくてしたくてたまらないひとたちが集まる場所… っていう発想がまず斬新で面白かったです。
全部がリアル過ぎ日本ぽくてずっとクスクスわらってた気がします。
名前も知らない男女8人がバスタオル一枚で一部屋に居て最初凍りつく位気まずくて、それなのに次の瞬間そういう行為をする。次第に会話も噛み合って話も弾むけど、それでもお互いを「好き」にならない。。。
「好き」ってなんだろうと考えてしまいました。
そんな中女子大生がパートナー交換する時、ニート君が嫉妬する行動に激萌え!
世の中こうであってほしいな。。。笑
あと裸の女性は単純に美しい、と思いました。
最後「生」を感じられる所も素敵でした!
見ず知らずの8人の男女を裸にした。
ただそれだけで雄として、そして雌としての格差があからさまに浮き彫りにされる。
それはスクリーンのこちら側にいる僕たちが、
いかに肩書きや社会にパートナーを選ばされているか ということの裏返しでもある。
長い文明生活によって劣化した鼻や、勘を呼び覚まし、
男女は必死に目の前の獲物を見極めるべく、裸の情報戦が繰り広げられる。
しかしこの場で発せられる ”言葉” だけは信用ならない。
”保母”も”ニート”も”会社員”も本当のところはどうだか分からない。
いかに裸になり、体を重ね合わそうとも、心の内側までをもさらけ出すとは限らないからだ。
”男と女の間には深くて暗い川がある”
男性にとってセックス中の絶望的な瞬間が訪れた時、
たまたま隣に座った見ず知らずの女性がクスクス笑うのを耳にして、ふとこの一節が頭をよぎった。