第44回 天才試写会
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2015.3.9 14時33分

『Mommy/マミー』

監督:グザヴィエ・ドラン
出演:アンヌ・ドルヴァル、アントワン=オリヴィエ・ピロン、スザンヌ・クレマン他
試写会開催日:2015年3月12日(木)18時半開場、19時開映
作品公開日:2015年4月25日(土)から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー
(c) 2014 une filiale de Metafilms inc.

STORY

とある世界のカナダでは、2015年の連邦選挙で新政権が成立。2ヶ月後、内閣はS18法案を可決する。公共医療政策の改正が目的である。中でも特に議論を呼んだのは、S-14法案だった。発達障がい児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障したスキャンダラスな法律である。ダイアン・デュプレの運命は、この法律により、大きく左右されることになる。  ダイアン・デュプレ(アンヌ・ドルヴァル)は、掃除婦としてギリギリの生計を立てる、気の強いシングルマザー。喜怒哀楽が激しく、おしゃべりで、まるでティーンエイジャーのようなケバケバしいファッションに身を包み、15歳になる息子、スティーヴ(アントワン=オリヴィエ・ピロン)と二人暮らしをしている。スティーヴはADHD(多動性障害)で、性格は攻撃的。常に情緒不安定で、他人を罵ったり、ケンカをふっかけたり、最悪なことに、女性とみれば誰かれかまわず親密にタッチしてしまうクセが抜けないまま大人になりつつある、他人との距離を測れないトラブルキッズだ。しかし、平静なときは、極めて知的で、そしていたって素直な、どこにでもいる純朴な少年であることが、母を右往左往させている・・・。

『Mommy/マミー』

第44回 天才試写会
天才のひとこと

『Mommy/マミー』” への18件のコメント

  1. IDEman
    フォトグラファー
    最近ちょっと食べ過ぎです。 WEB http://masatsuguide.wix.com/idephotography

    中井さん、今回も素敵な作品を教えてくれてありがとうございます。

    僕は男性だから、やっぱりスティーヴと同い年くらいの頃の自分と、
    母親の関係性を思い出しちゃいましたね。
    なんて言うか、振り幅の度合いは違えど「やったなこうゆう言い合い」みたいなのが、
    随所にあったりするんですよ。
    でもこんなに仲良くなかったな、羨ましいな、って。

    母親目線でこの映画を観たら、どんな風に思うんだろうって、
    興味もあります。

    あ、あと写真は好きだけど、映画はあんまり観ないなんて人にも、
    すごくオススメです。
    この作品を観ただけで、写真撮るの上手くなった気にさせてもらえますw

    関係ないけど、
    帰りに乗ったタクシーの運転手さんが、
    たまたま初老の女性運転手さんでした。
    沖縄にいるという娘さんの事を楽しげに話してくれました。

  2. 山田研一man
    1012TERRA/WHITE
    3/17まで、リニューアルした伊勢丹新宿5階The EDITIONでTERRAの商品置いてます。

    Instagramで普段見慣れてる1:1の画角がこんなに閉塞感を感じるとは。剥き出しの息子の言動がハラハラ、ドキドキで身体が硬直、3cmくらい腰が浮きながら観てました。という意味で、新感覚、体感ムービー。

  3. 山本 雅子woman
    画家

    とんでもなかったです。
    ロランスを観たとき、こんな若い子がこんな完成度高いもん作れるのかと驚いたけど、マミーはそのロランスを軽々と超えちゃったみたい。
    2時間ちょっと、希望と絶望の間を引きずり回され、うっかり油断すると号泣してしまいそうなポイントが少なくとも2ヶ所あります。

    ドランはひとつの作品の中で画面サイズを変えるけど、今回は特に効果的で、ワンダーウォールのシーンの開放感には背筋がぞわっとしました。で、またじわじわサイズが戻っていくときの息のつまる感じ…こんなに身体的に反応が出る映画も久しぶりです。

  4. 緒方誠一man
    D-CORD 代表
    http://www.d-cord.com. http://www.direction-dcord.com

    母の愛

    息子の愛

    ピュアだからこそ心を掴まれる。

    母息子は人生の厳しさの中で支え合い、傷付け合い、人生の荒波の中でもがき苦しむ。胸が締め付けられる母の思い。息子の叫び。

    母の思いに人生の切なさに心打たれた~!!

  5. 田中ひとみwoman
    SusieDrops/スタイリスト&デザイナー
    日本のマーケットから世界へ "女の子のプラスサイズ"合同展を発信♪ 4/23~25 @モンスターズショップ中目黒

    “Mommy”

    グザヴィエ・ドランは天才。ゴクリ。
    圧倒的なんですものー!

    とくにインスタグラムの1:1からのスティーヴの心の開放感を表現したアレは、ストーリーに自然とアクセントや弾みを感じちゃいました。

    わたしは、帰りの電車に乗れないくらい泣いたので
    駅1つ歩いて気持ちを醒ましましたが
    マスクをして花粉症を装うくらいに目がポンポン。

    わたしは、スティーヴに感情移入。スティーヴが大好きな母親やカイラ、世間と協調しようとしてるのに噛み合わなくて
    それでも一途なのに想いは届かず。

    ドランが、最初の短編ドキュメンタリーで
    母親から”あなたは変わってる”と言われていたことや、私もその日に同じように相手の理解が出来ずに
    一方的にあなたはおかしいと言われ、爆発してしまったのでリンクしたのです。

    あなた方の世界を理解したい。
    Mommyのスティーヴが切なくてせつなくて。

    優しい映像カラーが、また涙を誘うのでしょうか。

    男のひとが思う母親への気持ち、母であり女である母親から息子への想い。
    何よりも美しく悲しい、そして叶わない恋愛なんだと思いました。

    中井さん、今回も素敵な映画をありがとうございました。

  6. 倉本雷大man
    映画監督
    新作映画、撮影完了しました! 前作「思春期ごっこ」BD&DVD発売中です。

    自分とタメ年の天才監督、グザヴィエ・ドランの新作『Mommy/マミー』をひと足先に鑑賞。

    一緒に行った前野くんと「外国だろーが、日本だろーが関係ねえ!同世代が撮った映画なんだ、俺たちがダメ出ししてやろうぜ」と上から目線で鑑賞し始めたのもつかの間、冒頭数カットで背筋を正すことに。

    本作は間違いなく現状、ドランの最高傑作であり、同時に「ああ、そんな作品もあったね」と次回作以降軽々とこれ以上の傑作を送り出してくる予感がする通過点的作品と受け取れるのもまた凄い。

    終盤、登場人物たちが愛か希望か、どちらを捨てるかの選択にグッと来た。

    1:1のスクエアサイズに切り取られた画面、エモーショナルな138分。

    ああ、ドランが映画を撮り続ける限り、自分も伸び伸びと映画が撮れそうだ。

    今、このタイミングで見るべき作品なのは間違いない。

  7. 柳川あかりwoman
    アニメ制作会社勤務
    キャラクターを絡めて、世の中があっと驚き、ワクワクし、ちょっと幸せになるような仕掛けがしたいです。

    汚い言葉を浴びせあい、傷つけあい、すれ違い・・・
    不器用にしか生きられない母親と息子の物語。
    親子の愛情と葛藤をリアルに描き出し、
    母親の「深い愛」と「強さ」を感じる134分でした。

    この映画の特徴はアスペクト比、1:1の画面です。
    日常を切り取る正方形の画角はまるで動くInstagram写真。

    多くのシーンがマジックアワーに撮影されており、
    光に包まれたエモーショナルな色彩によって
    古い写真を眺めているような
    どこかあったかくて懐かしい気持ちになります。

    人の目が認識できる範囲だけに留めたミニマムな画面。
    その両側には黒帯ができており、
    何が起こっているか見えない、分からないけれども、
    トリミングされた外側にも確実に世界が存在する事を感じました。
    狭めることによって、被写体の外側の世界をより広く、
    被写体の心の内側をより深く描写します。

    正方形の中に閉じ込められた被写体を眺めるのは
    私的な空間を覗き込んでいるようなくすぐったさがありました。

    とあるシーンで、母と息子の心の開放を
    観客も一緒になって体感できるのが最高に気持ちよかったです!

  8. 石田文子woman
    コピーライター&『映画の天才』委員会
    4月1日から息子が保育園へ。ドキドキ。 あー、育休が終わってしまう。

    こんなにも剥き出しの感情を
    映画から浴びせられたことってあったかな。
    スクリーンを観ているはずなのにいつの間にか
    スティーブやダイアンの至近距離に入り込んでしまって、
    感情がリンクしすぎて心臓がずっとバクバクしてた。
    映画を“観てる”という距離感を観客から奪って
    登場人物たちのエモーションをダイレクトに味あわせる。
    そこがドランのすごいところなのかも。

    昔、「外に出さなきゃ本人が死んでしまうほどのものを
    表現した作品しか芸術とは言わない」と誰かが言ってたけど
    まさに、そんな感じ。痛かったです。

    いま息子が10カ月なのですが、ちゃんと母親やっていけるか
    不安になりました、、、w

  9. 繁田美千穂woman
    スタイリスト

    またまた 引き込まれてしまいました。
    すべてにおいて 繊細で斬新‼︎
    次回 映画館で観るときは 真ん中の席で観ます

  10. 深澤秀美woman
    LEVI'S VMD
    別居婚しました。

    この題材を25歳がどう表現するか楽しみにしてました。結果、、力強く、生々く、剥き出しで終始鳥肌、そして号泣。
    人間の不安定さや現場の空気の感触を感じた。起伏が激しすぎて完全に感情をコントロールされてしまった…。
    画面構成は斬新。若さゆえというのか、柔軟さはさすが20代だなと思いました。挿入歌のセレクトも最高でした!

    表現することに年齢なんて関係ないですね。

  11. 考甫man
    華道家
    六本木でお花教室やってます。

    私は母ではなく父だし、うちにいるのは息子ではなく娘だけど、やはり子を持つ親としての視点で観ました。
    激しい言葉、激しい暴力、激しい感情が終始ぶつかりあって、嵐の中にずっといるようだったけど、所々に心が触れ合う、希望の光が射すような場面があり、嵐の中にいたからこそ、その光が本当に美しく感じられました。
    慣れてきたような気がしていた子育てですが、なんだか初心に戻って清々しい気持ちになりました。

  12. 橋口幸生man
    コピーライター
    キリン「バタフライ」の広告つくりました。https://cho-henshin.jp/

    弱冠25歳の映画の神の子、グザヴィエ・ドランの最新作は、あの「わたしはロランス」と並ぶ代表作になるであろう傑作でした。

    同性愛者を中心に社会のマージナルな人々(ドラン自身の言葉を借りれば”スペシャル”)にスポットをあてながら、誰もが共感できる普遍的な物語を描くのが一貫したこの人のスタイルだけど、今回の主人公はシングル・マザー。ドランはデビュー作でも「マイ・マザー(原題はI Killed my mother)」というよく似たタイトルの作品を撮っていて、母親を演じる主演女優まで同じだから、本人にとってよほど思い入れのあるテーマなんだろう。シングル・マザーというだけで社会的に孤立しがちなのに、たった1人の息子はADHD。暴力衝動を抑えられず、人目も憚らず人種差別発言やセクハラを繰り返す。

    この母子の物語を1:1というインスタグラムみたいな、映画としては異常な画角で撮っているのだけど、奇をてらっているわけではなく作品のテーマに実に合っている。母子を中心とした閉じられた世界の緊張感、閉塞感、パーソナルな雰囲気など、たぶんこの画角でないと表現できなかったと思う。

    かつてなくメジャー感のある作品になっているのもいい。ドランの映画は毎回、BGMの選曲も良いんだけど、今回はOasisのWonderwallのような大ネタ使いをしていて、きっと本人も勝負作と位置づけていたんだと思う。実際、本国カナダでは「ゴーン・ガール」を超える大ヒット作になったらしい。それでいて映像は今までどおりスタリッシュでオシャレ。この両立で、難しいんですけどね。20半ばの血気盛んな年頃ならなおさらで、25歳でこれをやってのけていることは、ちょっと信じられない。

    「自虐の詩」というマンガに「もう人生を幸か不幸かではからない」というセリフがあるのだけど、母子のような極めて親密な関係は、一般社会の価値観や常識、善悪を超越してしまうことがあると思う。一言にすると愛ってことなんだろうけど、Mommyの2人もそう。予告編でも出てくる「まだ僕を愛してる?」「私たちにはそれしかないでしょ」という名台詞に、作品のテーマが集約されている。「マイ・マザー」は思春期の葛藤と自立がテーマで、ここまでは到達できていなかった。

    「ロランス」のスザンヌ・クレマンが演じる、主人公と対になるもう一人の母親の存在もいい。彼女もシングルマザーでこそないけど、明らかに家族との問題を抱えている(それを作中ではあまり説明しないのも旨いし、センスがいい)。2人の母親が対照的な決断を下すラストは衝撃的で、観賞後、誰もが考えこみ余韻を引きずってしまうはず(本当にいい映画っていうのは観た後が本番で、そこから作品が一人ひとりの胸の中で成長してくものだと思う)。公開されたらまた観に行くつもりです。

  13. 前野朋哉man
    俳優・監督

    何処か押し付けがましく無い、「自由」を感じる作品でした。
    登場人物にATフィールドを感じないというか、剥き出しで体当りしてる感覚が人生を如何に生きるか、大変だけど、輝く瞬間もちゃんとあって、やっぱ生きようと思えるような。
    監督の世界の見かたが、こちらの気を楽にさせてくれます。
    ちょっとタイプは違うかもしれませんが、学生の頃、石井裕也監督の「剥き出しにっぽん」をイマジカウエストで観た後の感覚に近かったなぁ。
    刺激になりました。
    チクショー!

  14. 山本 彩woman
    ForWORKERS/Director
    ヘアメイクの丹ちゃんと万能ヘアバンドつくりました。www.mr-pink.me

    なんて言葉にすればいいかわからなかったです。初めて観る感じの映画だったから。

    映画なんだけど、動く写真を観ているような。
    インスタにアップしておきたい瞬間がいっぱいだった。

    でも、正方形の画面に映る人物に惹きこまれて、観終わった後はどっときた。

    新しい映画で、間違いなく現代の映画。

    グザヴィエドランが生きている現代、
    これからそれを観る事が出来ると思うと
    楽しみでしょーがない。

    素晴らしい映画を紹介してくれて、有難うございました。

  15. 吉田ちかげwoman
    アートディレクター/グラフィックデザイナー
    最近、「食と器」という日本の陶芸、器を使ったプロジェクトをはじめました!https://www.facebook.com

    発達障害を抱える息子と、普通の男の子として育てようとするシングルマザーのストーリー。本当の優しさとは?絶望の中から見出す希望とは?強烈に問いただされる映画でした。その後もずーっと考えてしまう、問いの答。
    映像美や意図的な画面比率も印象的。今後の彼の作品がどんどん楽しみになります!

  16. 澤田幸man
    グラフィックデザイナー・映像作家
    毎月第3金曜日、Brighton Studio Daikanyamaにて卓球と音楽のイベントやってます!是非!

    ちょっとした片田舎だとたまにいる親子。
    ただそういうあるある感とは違う、むき出し感が印象的な映画。
    何でもないシーンに感情を強く揺さぶられた。

    画角がワイドから1:1に狭くなっていくじんわり感もGOOD!

  17. 水野 祐man
    弁護士
    せっせと仕事しています。

    どこかで指摘されているかもしれませんが、
    ジョン・カサヴェテス監督の『こわれゆく女』と並び称されるべき、
    現代の圧迫心理劇の傑作だと思いました。

    どうぞ長生きしてください。

  18. タカハシヒカルman
    編集&ライター&猫男
    猫好きだけに最近よく寝込んでます。

    ピュアな母と子、不条理な人生、抑圧された自由、かすかな希望。
    十代の頃に感じたいらだちやもどかしさが蘇りました。
    最後はおもわず「いけ!」と叫びたくなる衝動に──。
    グザヴィエ・ドランは詩人でパンクだ。

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