第59回
天才試写会
2017.9.1 12時34分
『ダンケルク』
監督:クリストファー・ノーラン
出演:マーク・ライランス、トム・ハーディ、キリアン・マーフィー、ハリー・スタイルズほか
試写会開催日:2017年9月1日(金)18時半開場/19時開始
作品公開日:2017年9月9日(土)全国公開
(C)2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
STORY
第二次世界大戦時、ドイツ軍80万人はイギリス・フランス連合軍40万人をフランス北部のダンケルクへと追い詰める。ダンケルクに取り残された連合軍兵士は撤退を余儀なくされるが、陸海空それぞれ激しい攻撃により壊滅の危機に瀕していた。そこで、1940年5月26日、民間の船舶も総動員した撤退作戦が始まる。
『ダンケルク』
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“『ダンケルク』” への18件のコメント
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『パスト ライブス/再会』
2024.2.5 16時13分
試写会開催日:2024年2月27日
作品公開日:2024年4月5日(金)
Copyright 2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
お問い合わせ/映画の天才委員会(中井圭・石田文子・田尻博美)
クリストファーノーラン初の史実物、かつ久々の非SFということでまったく作品の内容について予想がつかないまま鑑賞しました。実際観てみるとキャストの顔、ハンス・ジマーの音楽、そして何よりフィルム撮影された壮大な映像といつものノーラン節が炸裂。
僕いつも映画を観るときに三幕構成のようなものを意識するのですが、本作は大変変則的な構成、時間軸で組み立てられています。仕掛けは違いますがどうしても「メメント」を思い出さずにはいられません。そして彼にしては珍しく2時間を切っているのですが、重苦しい緊張感がスクリーンを支配しているため、観劇後は心地よい疲労感がやってくることでしょう。
まったく予備知識を入れずに映画を観るのが好きな僕ですが、この映画に関しては公式サイトなりWikipediaなりである程度前提となる第二次世界大戦についての流れを入れておいたほうがより楽しめるかもしれません。
とにかく、すごい。
すごい、としか、言えない。
生より死の方が近いその世界の常識や認識にはまったく共感し得ないのに
圧倒的な音と振動に押し寄せられ、実感だけが増してきます。
心とからだがチグハグのまま言語を超えて魂を掴まれました。
1時間40分、全身丸ごとアトラクションに乗せられたように連れ去られ
解き放たれた時に、訳もわからず涙が出ました。
映像もとことん美しく、青と白に見惚れました。
映画館で、IMAXで、さらに全身を包囲されて、もう一度みたいです。
終わってからしばらくは、手元がおぼつかなくなるほど没頭しました。
まるで、彼らと一緒に現場にいたかのような体験。
いやー、すごかった。感動した。IMAXでもう一回観たい!
何がいいって、「戦う」ことじゃなく「撤退」を描いているところが、
テーマとしてとにかく素晴らしいと思った。
名誉ある死じゃなく、名誉ある生。とにかく生き抜くこと。助けること。
敵から逃げおおせた兵士たちを国全体で喜ぶムードに胸が熱くなった。
今の時代、戦争に勝って喜ぶシーンを見ても、
何かが心に引っかかってしまうと思うから。
鑑賞中の緊張感といったらすごかったです。肩凝りました。
それはきっと音楽のせいでしょう。
重厚な低音が鳴りやむことなくずんずん響き、否が応でも緊張感が高まります。
映画を観終えたとき、自分自身も何かから解放されたような感じを受けました。
息苦しさや不安感といったものを克服した先にある開放感。これ、ぜひ映画館で味わってほしいです。
かなり強烈で緊張感が半端ない映画でした。まず一回目はお話云々ではなく、緊張感と読後感だけを楽しんでみてください。ほぼ全上映時間、胃のあたりを圧迫してくる音の使い方も必聴です。『プライベートライアン』が上陸戦なのに対して、こちらは撤退戦。その違いなんかも楽しめます。しかし、ノーランは、『メメント』やら『ダークナイト』やら引き出し凄いなあ。きっと優秀な仲間もたくさんいるのだろうな。
何よりも感じたことは「一寸先は闇」。
えこひいきされる命が一つもなくて、生々しかった。
加えて、銃やミサイルの音が本当に痛くて、
子どもの時に見ていたら、絶対に一生忘れない映画になっていた気がする。
劇場で観るべき映画だし、かつ、二回以上観るべき映画だと思った。
というわけで、もう一回観に行きます!
フェイスブックへの投稿から。
ダンケルク/監督クリストファー・ノーラン★☆ドイツ軍に追い詰められ絶体絶命の40万の英仏軍を救え!英国中の民間ボートがフランスの港町を目指した伝説の救出劇をノーランは凄まじい臨場感で描くが、何より感動したのは軍人でも何でもない民間ボートの船長の必ず救い出すという凛とした姿だった。ちょうどNHKのドキュメント「ビルマの戦い〜インパール作戦」を見たせいだろうか。英国と日本、生命尊重のあまりの違いに涙するしかなかった。9月9日から全国劇場公開。Dunkirk/Christopher Nolan 2017 USA
第二次世界大戦初期の実話に基づいたストーリーが、
分母の違う三つの時間軸をクロスオーバーしながら展開していきます。
新しい表現とリアリティを追求するクリストファー・ノーラン監督が、
実際のダンケルクの浜辺でCGを使わずフィルム撮影で、
臨場感いっぱいの人間ドラマを表現しています。
生き抜くには状況を耐えることや、
一秒を争う瞬発力と深く考察する洞察力が、
人生には必要なことを考えさせてくれました。
冬山で強風により三人が入ったままテントを五メートル吹き飛ばされて、
そこから脱出し避難を経て帰還した時に、
ずっと「生きて還る」と心の中で唱えていた自身の経験を鮮明に思い出しました。
観終わってから数日間も凄い映画に出会えた興奮と喜びに包まれ続けました。
そして私の一番好きな映画が『ダンケルク』になりました。
普通のスクリーンは視野率60%ということなので100%のIMAXシアターでもう一回見ます。
陸では爆弾に、海では海水に、空では機関銃に、
様々な形で追い詰められて、どっと疲れました…!
美しく、生生しく、新鮮な、映像。
久しぶりに強い満足感を感じた映画でした。
痩せました。あの緊迫感、緊張感、クリストファーさんあなたドSですか?もしかして戦争体験してます?もしかして戦場にカメラ持って撮ってました?もしくは全体を俯瞰して見ていた神ですか?いや悪魔ですね。惚れちゃいますよ監督。辛くて未来が見えない人間同士の争いなんて本当にやだ!と思える映画なのにどこかカッコよく感じちゃう。ダンケルクスピリットが映画の根底にあるからなのかなぁ。
そして何と言ってもフィルムの青転びさせた色味が良かった。鉛のような重たい質感に見えて緊迫感を増しています。しかし最後まで見ると少し違ったトーンになる部分もありそこも計算されてるような気がします。目と耳と全身で観て下さい。もう一度でかいスクリーンで観よっと。
クリストファー・ノーラン監督の作品で、「ダークナイト」「インゼプション」「インターステラー」など観ていて、緊張感、空気感のある作品を作る方だと感じていましたが、今回の「ダンケルク」は過去の作品の中でもより一層、緊張感、緊迫感のある作品でした。
効果音、音のギミック、時間軸のギミック、どれを取っても効果的に作用し、戦争をとても臨場感を持って感じる事が出来ました。
もちろんそれだけではなく、物語としてもとても優れていて、かなりセリフは少ないにもかかわらず、戦争の中でそれぞれの人物の想いを感じる事が出来ました。
再度、IMAXで観てみたいですね。
クリストファー・ノーラン監督の作品で描かれてきた
見たことのない歪んだ夢や宇宙が、今作は全てリアルでぶつかってきて逃げ場がなかった。
雲と煙の「白」、軍服と鉛の「茶」、空と海の「青」の
カラーコントロールが美し過ぎて、見たことのない恐ろしい戦場だった。
緊張感に支配されている中にも、ちゃんと人間の虚しさや優しさも描いていた。
もう一度観たいと思うポイントが多過ぎるので、必ずまた観ると思います。
ド頭からいきなり戦場に放り込まれ、生死の狭間をひたすら逃げ惑う…
ぶったまげました。これほどの臨場感を感じた映画はなかなかありませんね。
これが映画でストーリーというものがあることを忘れてその世界観にどっぷりはまり込んでしまいました。
映像はもちろんですが音の迫力が凄くてこれは映画館で観ないと絶対に駄目ですね!
これほどの映像がほぼ実写でできていることを聞かされ二度びっくりしました。
一応、映像のプロとして言わしてもらいますと、実写にこだわった甲斐ありますよ、これは。
ぜひ、IMAXでもう一度観てみたいと思います。
わたしはハリーが好きなはずなのに、出てることも忘れるくらい世界にどっぷりはまりました。というか、音とかアクションにびっくりしすぎてその都度ガタガターッてなってたので、隣の小野さんに影響あったかもしれません。でもまだ60%しか見れてないとのことなので、また見に行きたいです。公開楽しみです!
事前に歴史を知ってからのがお勧めですが、
知らなくても世界観に引き摺り込まれてしまう力のある作品です。
CGじゃなく実写だとかあれこれ語りたくなる部分はありますが、
とにかく映像から全て伝わってきます。全身で受け止めましょう。
「生き残ったぞ!」ってぐらいの気持ちで「みたぞ!」って言いたくなります。
関西方面の方は是非エキスポシティのIMAXで。
私も出張タイミングで行く予定です。
前半は映画を「楽しむ」というより「修行」という感じでした。でも「苦行」ではなく「修行」なので、その先には達成感のような清々しさがありました。自分も生き残ったかのような達成感。。。ここしばらく平凡に過ごしていた私にとっては目の覚める体験でした。
戦争は酷い。そしてそこにたくさんの人間模様があり、それがノーラン監督の時間軸の操作によって最高にドラマティックに描かれていました。息苦しいけど観る甲斐ある作品だと思います。
観客には、映像と音の臨場感による不条理な戦争の映像体験がもたらされます。また、観客は、複数の視点から戦場を眺めることによって自らの中に戦場を描きだすことになり、結果、主体性をもって作品=戦争に関わることになります。つまり、観客は戦場を疑似体験します。
しかしこの作品は、観客に、戦場の恐怖、絶望、悲惨さだけを伝えるのではありません。疑似体験の中で、否応のない運命に抗う小さな英雄たちの精神に、これまでにない近さで触れることができます。恐怖が支配する絶望的な状況の中で、気高さ勇敢さを失わないということ、そんな貴重な体験をこの作品は観客にもたらしてくれます。
どんな風にコメントしたら良いのか、分からないまま公開初日の日になってしまった。
ただ、この映画は本当にすごい。その本質がなんなのかずっと考えていた。この戦争映画は前代未聞である。
これは僕の主観がだいぶ入ってしまうかもしれないけれど、この映画にはイデオロギーがあるようで無い。感動させるストーリーがあるようで無い。勝利もあるようで無い。ヒロインもいない。無いものばかりだけれど、無いことから考えさせられることの豊かさがある。まるでミニマルな詩や俳句のようである。高浜虚子が言った”客観写生”という造語があるが、この映画は客観写生に近いのではないか。
臨場感と史実と、素晴らしい音楽と音と、美しい映像と構図と、生と死と、もう一度確認しに今晩は品川にこの傑作を観に行くことにします。IMAXで観たい。
あと、言い忘れたけれど、俳優が素晴らしい。この若い役者たちは初期のRAF SIMONSのキラキラとした世界観を彷彿させる。