取材、ようやく中休み。

映画『RIZE』のPRのため、出演者のトミー・ザ・クラウン、ラリー、リルシー、ミス・プリッシーが来日。日本が誇るレイザーラモンHGとの腰フリ対決が渋谷DUOで行われた。ネタ的には面白いんだけど、なんというか、とても情けない気分になったのは僕だけではないだろう。まあレイザーラモンHGには罪はないんだけどね。イベント中はもちろん、イベント後のレイザーラモンHGの囲み取材でも、彼は自分の置かれている立ち位置を良く理解していた。メディアに載せるってのは、やはり大変なことなんだよなあと改めて思う。その意味ではホリエモン、あなたはスゴイ。よくぞメディアをあそこまで徹底的に利用したよなあ。結果的には相当危険な諸刃の剣だということを身をもって世の中に発信することになったけど。まあ自業自得なんだろうね。
 
翌日、トミー・ザ・クラウンに単独インタビュー。俳優や監督のインタビューは数え切れないほどやったけど、ダンサーのインタビューは初めて。ただ、ミス・プリッシーやラリーとは違って、トミー・ザ・クラウンは『RIZE』の主要人物として描かれていたため、基本的に俳優として話を聞けば良いやと思っていた。が、普通の俳優とはやはり違う。彼らは本当にダンスが好きで、僕らの取材の前の休憩時間にも、廊下にまで聞こえるほどの轟音で音楽をかけて踊ってた。ロイヤルスイートなんだけど、他の客からクレーム来ないのかなと心配になるくらい。そんな様子もあり、取材方針を若干修正して、純粋な映画話から映画話経由で直にダンスを教えてもらう方向へとシフト。彼らの踊るクラウンダンスやクランプダンスに込めた想いと映画『RIZE』への期待を語ってもらいつつ、最後は一緒にRIZEのテーマソングで踊るという、よくわからない展開ながら結果的にお互いにとってハッピーなインタビューになった。
 
インタビューは続き、あのサモ・ハンとドニー・イェンが激突する『SPL 狼よ、静かに死ね』の取材も実施。今回は雪のため遅刻したサモ・ハンではなく、ドニー・イェンとウー・ジンにインタビュー。ドニー・イェンといえばアクションスターとして非常に有名。最近だと『HERO』や『ブレイド2』、『セブンソード』にも出演するなどキレのあるアクションで引っ張りだこだ。ナルシストとしても結構有名で、それが良い意味でフィルムに映える役者でもある。そんな彼にインタビューしたのだけど、数々の作品でアクション監督をもこなし、先般、自著のアクションブックまで出した彼のキャリアを考えると、本気でアクションを語るにはこちらは知らないことが多すぎるため、シンプルなアクション話に終始。作品を観ればわかるのだけど、とにかくアクションが速く、そして美しい。そのあたりをざっくり聞くと返ってきた言葉が『今回は共演者に合わせたスピードだったけど、本当はもっと速くキレのある動きも見せれるよ』。いろんな意味で恐るべし、ドニー!その直後、入れ替わりでウー・ジンにもインタビューしたのだけど、彼は彼で、『ジェット・リーと組んだら圧倒的なアクションになるだろうね』と言っていた。キミタチは・・・。そんな彼らのアクションシーンは、警棒VSナイフという変わった得物で、しかも引きの映像というドニーこだわりのシークエンスで撮られているので要チェック。
 
『ナイト・オブ・ザ・スカイ』のジェラール・ピレス監督にもインタビューした。
朝からのインタビューだったのに、きっちり時間より15分も早く準備完了していた。
さすが、おじいちゃん。
先日このブログでも書いた『WATARIDORI』に近い感覚という所感を述べると、
おじいちゃん、喜んでくれました。やっぱり美しいものはジャンルが違えど美しいし、
空を愛している者が撮れば、愛のある空になるんだね。
映画として、というよりも、美しい映像として本作を観ることをオススメします。
デートで観ずに、自己満足として観てくださいな。
 
執筆:中井 圭